平和外交研究所

2013 - 平和外交研究所 - Page 36

2013.08.28

シリアでの化学兵器ー中国の見方

8月27日の「新華網」は、26日付の米誌フォーリン・ポリシーが、25年前のイラン・イラク戦争の際イラクがイランに対して化学兵器を使用するのを米国は止めなかったと論じていると報道した。
先日の解放軍報といい、中国は、米国も化学兵器の使用に責任があるという印象を植え付けようとしているが、このような姿勢はどこまで維持できるか。

2013.08.27

シリアの化学兵器ーケリー長官発言

シリアにおける化学兵器使用問題について、国連の調査団に関し伝えられていることと米国の発表にはかなりの距離がある。
国連の調査団がシリアに入って調査を開始したのは実情を調査するためであり、化学兵器を使ったのはシリア政府か、反体制側か、断定できないとの前提に立っている。
一方、米国のケリー国務長官は26日の会見で、シリア政府が化学兵器を使用したと明確に指摘し、強く非難している。事態はこの2週間でかなり激しく動いており、我々に情報が伝わってくるにはタイムラグがありうることには注意が必要であるが、米国の明確な態度は、これまでかなりの期間にわたって、もっとはっきりとした態度をとるべきだと批判されていただけに、注目されるし、また、一部の報道で伝えられているように米政府が軍事行動に踏み切るのであれば、支持したいが、イラクなどの場合を想起すると、もう少し慎重に見守るべきだという気持ちもある。 
国務省高官によると、米政府は化学兵器使用に関して収集した情報や証拠を独自に精査しており、今週か来週には最終結論を出す。大統領が最終的な決断を下すのは、その後になるそうであり、ケリー長官の発言は若干政治的であったとも思われる。

2013.08.26

シリアでの化学兵器ー解放軍報の報道

8月26日解放軍報は、反政府軍が化学兵器を使用し、多数の政府軍兵士が負傷した、政府軍が押収した反政府軍の化学兵器のいくつかには米国製との表示があった、などと報道している。
この報道は正確か、シリア政府によって歪曲されていないか。反政府軍の主張すべてが真実という保証はない。我々には真相は分からないが、この報道は、最近の化学兵器による多数の被害者が発生している事実とともに、今後長く記憶にとどめておこう。

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