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2014.07.16

中国雑記ー7月16日

本日(16日)、中国関係で3件の報道が注目された。

一つは、西沙諸島で去る5月から石油の試掘を行なっていた中国が15日で試掘作業を終えたことである。今後サンプルの分析などを行ない開発計画を策定するそうだ。この問題をめぐって中国と争っていたベトナムは、結局抗議を無視されたのであるが、一息ついているのだろうか。中国は石油の掘削を放棄したわけでなく、問題は解決していないのでベトナムとしては安心できないだろうが、何か反応を示すのか注目される。

もう一つは、16日、中国青年報の会社正面前で、男性5人と女性2人が液体を飲んで口から泡を吹いて倒れる事件が起こった。中国青年報は中国共産主義青年団中央委員会の機関紙で、これらの男女は党や政府に抗議するため集団で服毒自殺した可能性があると見られている。中国青年報のブログ(同紙のサイトではない)でニュースが流れている。背景など分からないまま推測を重ねるのは控えるべきだが、本当のことはなかなかわからないだろう。格差問題、相も変わらずはびこっている官僚の汚職、民族問題、などの原因が考えられる。

さらにもう一つ、2014年4~6月期のGDP伸び率が前年同期比7・5%で、1~3月期を0・1ポイント上回った。成長率がプラスになったのは3四半期ぶりである。政府はかなり下支えの努力をしたと言われており、中国経済が自律的に回復に向かっているかどうかまだ判断は困難なようである。中国政府は2014年の成長率を7・5%前後としていたので、それに照らすとまずまずの数字かもしれない。政府の対策の重点は、鉄道建設の加速、住宅の建て替え、などであり、固定資産投資は4~6期に17・2%増であった。消費も前期は12・0%増、4~6期はそれより0・3ポイントのプラスであった。
一方不動産市場は変調であり、住宅価格が値下がりしている。これはかねてから注目されてきたことであり、今後の中国経済は楽観視できないようである。

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2014.07.15

中国雑記ー7月15日まで

○2013年度の土地使用料譲渡金(土地払下げ金)は3.9兆元、対前年比1.2兆元の増加で過去最高を記録しと。最近発表された地方政府基金収入決算書が伝えた(『大公報』7月14日)。
中国では地方政府の収入は土地使用料譲渡金に依存しており、土地を開発業者などに譲渡しないと地方政府の財政収入は大幅に減少する。これが増加したことは地方の土地開発への依存度がそれだけ高くなったことを意味している。昨年秋の3中全会では土地制度の改革が叫ばれたが、進展はやはりないようだ。

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2014.07.14

ウクライナとEUとの連合協定など

6月27日、ウクライナがグルジアとモルドバとともにEUと連合協定に署名した。この連合協定は、そもそもヤヌコビッチ前大統領が署名を拒否したため失脚する原因となったもので、ウクライナは今年の3月に一部署名していたが、これで協定全体について署名が完了した。ロシアはいずれそうなることを予想できたのではないかとも思われるが、面白くないだろう。グルジアとモルドバも同時にEUと署名しただけになおさらである。
ポロシェンコ・ウクライナ新大統領は、5月下旬の大統領選で見事に当選し、翌月にはノルマンディー上陸記念式典の際プーチン大統領と握手を交わすなど順調に滑り出し、今回はかねてから懸案のEUとの連合協定署名を終え、さらに一歩を進めた。
一方、東部ウクライナで政府系建物の占拠を続けている親ロシア派過激分子に対してポロシェンコ大統領は回答期限を延期するなどかなりの忍耐強さを見せていたが、度重なる呼びかけに親ロシア派が応じないので実力での排除に踏み切った。その結果7月11日には、23人のウクライナ兵が殺害された。親ロシア派の損害は不明であるが、かなり激しい戦闘であったようだ。
その際、ウクライナ政府軍が打った砲弾が国境を越えてドネツク村に落ち、ロシア人1人が死亡、1人が負傷するという事件が起こった。ロシアの外務省はウクライナ軍に責任があるとし、「回復できない結果(irreversible consequences)」を招来し、「当然、この行動には相応する反応がある」と非難した。たんなる非難にとどまらず、報復の意思表示のようにも聞こえる。コワーイ人の足を踏んづけたので睨まれたような感じだったのかもしれない。
ウクライナの新政権はロシアとの関係改善をこれまで比較的順調に進めてきたが、EUとの連合協定署名と親ロシア派の強制的排除は最大の山場である。

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