平和外交研究所

中国

2014.04.19

中国雑記 4月19日まで

○中国科学協会の申维辰党書記は規律違反の容疑で調査中(4月11日付『法制日報』など中国各紙)。かねてから「信訪(手紙による訴え)」は機能していないと指摘されていたところ、この事案は手紙による訴えがきっかけであり、当局はこの事件を機に「信訪」を立て直そうとする考えもあるらしい。本当に機能するか、保証の限りでないが。
○浙江省人民代表大会常務委員会は、蔡奇副省長の罷免を決定した(3月27日付『浙江在線』これは国務院が指定した地方の重点サイトの一つ)。これも汚職が原因。
○2013年12月5日、南シナ海で米中の艦船が接近し、緊張が走ったが、両国ともに穏便に事を済ませた経緯があった。2014年4月、訪中中のヘーゲル国防長官を青島に停泊中の航空母艦「遼寧号」が訪問を受け入れた。中国は軍事力が不透明だと言われていることを意識した措置である(『多維新聞』4月8日)。

2014.04.18

習近平の軍事改革

4月18日付の香港紙『大公報』は、習近平の軍事改革について次のように論評している。内容的には不明確な点が少なくないが、最近の習近平主席の動静に注意を払った結果であろう。
「習近平が最近軍との接触を増加させており、過去半月の間にも武装警察の特警学院を訪問し、空軍を視察した。また、4月初めに18人の人民解放軍高級将校が習近平に倣おう(?挺習)と呼びかけた。これらは今後行われる深化改革と関係があるのではないかと見られている。
ちまちました改革は放っておいて、系統的に改革するということである。
現在検討中の軍の全体的改革は、その勢力、強度および範囲の点で1949年の建国以来めずらしい規模のものである。近年何回も軍事改革は実行されたが、根本に触れる改革はなかった。しかるに、習近平が実行しようとしている軍事改革は、細かい問題を扱うのでなく、系統だった設計、全面的な推進を目指すもので、筋肉と骨を立て直すものである。
3月に、中央軍事改革指導小組は第1回の全体会議を開催し、国家安全委員会も今週正式に活動を開始した。新たに始まる軍事改革のための頭と決定の枠組みは決まった。軍事改革はもっとも困難なものであるが、「積極的に妥当な解決」を目指している。現在のところ、軍隊の主要な領域の改革はまだ研究段階にあり、最終的な改革案が作成されるにはまだ一定の時間が必要であるが、一部の部隊は改革を先取りし、改革の実験場となっている。」

2014.04.17

習近平国家安全委員会主席の講話

4月15日、国家安全委員会の第1回会合が開催され、同委員会の習近平主席は、「国家の安全にかかわる情勢変化の特徴と趨勢を正確に把握し、国家の安全全体観を堅持し、中国の特色ある国家安全の道を歩まなければならない」「国家安全委員会の重要な使命は政治の安全を根本とし、経済の安定を基礎とし、軍事、文化、社会の安全を保障とすることである」と語った。
習近平主席が政治の安全をこのように高く位置づけたことは、広範な世論の注意を引いた。その場には習近平主席の他、李克強総理、張徳江全人代委員長と党、政、全人代のトップがそろって出席したこともあり、最近比較的平穏であった中国の政壇にちょっとした波乱が巻き起こった。15日の習近平講話を仔細に分析すれば、同人の国家安全観がはっきりするのではないかという人も居る。なお、習近平は副主席であった2012年7月、「世界和平論壇」の開幕式ですでに国家安全観を示唆していた(『多維新聞』4月15日)

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