中国
2014.07.26
○最近まで中共中央弁公庁(総書記の書記役だが、実際には医療、保安、通信なども任されている)の主任であった令計画(現全国政治協商会議副主席)の兄や姉が逮捕されている(同新聞7月24日)。
中国雑記 7月26日まで
○中共中央は昨年、言論統制を強化したが、今年は西側の憲法政治論(憲政論)や普遍的価値観論など意識形態に関する攻防戦でさらに強硬な姿勢を見せている。国家安全委員会は成立してまだ数カ月もたたないうちに海外のNGOをチェックするキャンペーンを開始した。7月20日には中央組織部(人事を担当)が前面に立って党政の幹部に対し、中華民族の優秀な伝統文化を含む思想教育を強化し、共産党員の信念と精神の祖国を守り、西側の意識形態に関する喧騒に影響され言いなりになることがないよう指示を出した(多維新聞7月20日付)。○最近まで中共中央弁公庁(総書記の書記役だが、実際には医療、保安、通信なども任されている)の主任であった令計画(現全国政治協商会議副主席)の兄や姉が逮捕されている(同新聞7月24日)。
2014.07.22
中国の海軍は今年初めて環太平洋合同演習(RimPac)に参加して注目されたが、今回の3国演習はそれに次ぐもので、中国軍が米豪などの軍と関係を緊密化する積極的な姿勢が目立っている。
なお、米国は2017年に、ダーウィンに駐留する海兵隊を1100人から2500人に増加することにした経緯がある。これは明らかに中国軍の南シナ海での勢力拡大に対抗する措置であった。
今秋に予定されている3国合同演習の規模は小さく、軍事的な意義はあまりないと関係者は述べているようであるが、中国軍はただ強気一点張りで米軍と対抗することを一部考え直し、むしろ米軍に積極的に関わっていこうとしているのではないか。軍事的にはともかく、政治的な意味合い、特に日本との関係について中国軍がどのように考えているか注目される。
中国軍の米豪軍との合同演習
中国軍は米国とともにオーストラリア軍の演習に参加することになったとオーストラリアの新聞が報道し、米国国防省が確認した。演習の時期は2014年10月で、場所はオーストラリア北部の荒野で、蛇なども食する過酷なものだそうだ。これまで中国の海軍は米国と何回か合同演習を行ったことがあるが、陸軍が他国の軍と合同演習をするのは初めてである。この計画は中国の范長龍中央軍事委員会副主席がオーストラリアを訪問した際(7月17日)に提案したものである。中国の海軍は今年初めて環太平洋合同演習(RimPac)に参加して注目されたが、今回の3国演習はそれに次ぐもので、中国軍が米豪などの軍と関係を緊密化する積極的な姿勢が目立っている。
なお、米国は2017年に、ダーウィンに駐留する海兵隊を1100人から2500人に増加することにした経緯がある。これは明らかに中国軍の南シナ海での勢力拡大に対抗する措置であった。
今秋に予定されている3国合同演習の規模は小さく、軍事的な意義はあまりないと関係者は述べているようであるが、中国軍はただ強気一点張りで米軍と対抗することを一部考え直し、むしろ米軍に積極的に関わっていこうとしているのではないか。軍事的にはともかく、政治的な意味合い、特に日本との関係について中国軍がどのように考えているか注目される。
2014.07.16
一つは、西沙諸島で去る5月から石油の試掘を行なっていた中国が15日で試掘作業を終えたことである。今後サンプルの分析などを行ない開発計画を策定するそうだ。この問題をめぐって中国と争っていたベトナムは、結局抗議を無視されたのであるが、一息ついているのだろうか。中国は石油の掘削を放棄したわけでなく、問題は解決していないのでベトナムとしては安心できないだろうが、何か反応を示すのか注目される。
もう一つは、16日、中国青年報の会社正面前で、男性5人と女性2人が液体を飲んで口から泡を吹いて倒れる事件が起こった。中国青年報は中国共産主義青年団中央委員会の機関紙で、これらの男女は党や政府に抗議するため集団で服毒自殺した可能性があると見られている。中国青年報のブログ(同紙のサイトではない)でニュースが流れている。背景など分からないまま推測を重ねるのは控えるべきだが、本当のことはなかなかわからないだろう。格差問題、相も変わらずはびこっている官僚の汚職、民族問題、などの原因が考えられる。
さらにもう一つ、2014年4~6月期のGDP伸び率が前年同期比7・5%で、1~3月期を0・1ポイント上回った。成長率がプラスになったのは3四半期ぶりである。政府はかなり下支えの努力をしたと言われており、中国経済が自律的に回復に向かっているかどうかまだ判断は困難なようである。中国政府は2014年の成長率を7・5%前後としていたので、それに照らすとまずまずの数字かもしれない。政府の対策の重点は、鉄道建設の加速、住宅の建て替え、などであり、固定資産投資は4~6期に17・2%増であった。消費も前期は12・0%増、4~6期はそれより0・3ポイントのプラスであった。
一方不動産市場は変調であり、住宅価格が値下がりしている。これはかねてから注目されてきたことであり、今後の中国経済は楽観視できないようである。
中国雑記ー7月16日
本日(16日)、中国関係で3件の報道が注目された。一つは、西沙諸島で去る5月から石油の試掘を行なっていた中国が15日で試掘作業を終えたことである。今後サンプルの分析などを行ない開発計画を策定するそうだ。この問題をめぐって中国と争っていたベトナムは、結局抗議を無視されたのであるが、一息ついているのだろうか。中国は石油の掘削を放棄したわけでなく、問題は解決していないのでベトナムとしては安心できないだろうが、何か反応を示すのか注目される。
もう一つは、16日、中国青年報の会社正面前で、男性5人と女性2人が液体を飲んで口から泡を吹いて倒れる事件が起こった。中国青年報は中国共産主義青年団中央委員会の機関紙で、これらの男女は党や政府に抗議するため集団で服毒自殺した可能性があると見られている。中国青年報のブログ(同紙のサイトではない)でニュースが流れている。背景など分からないまま推測を重ねるのは控えるべきだが、本当のことはなかなかわからないだろう。格差問題、相も変わらずはびこっている官僚の汚職、民族問題、などの原因が考えられる。
さらにもう一つ、2014年4~6月期のGDP伸び率が前年同期比7・5%で、1~3月期を0・1ポイント上回った。成長率がプラスになったのは3四半期ぶりである。政府はかなり下支えの努力をしたと言われており、中国経済が自律的に回復に向かっているかどうかまだ判断は困難なようである。中国政府は2014年の成長率を7・5%前後としていたので、それに照らすとまずまずの数字かもしれない。政府の対策の重点は、鉄道建設の加速、住宅の建て替え、などであり、固定資産投資は4~6期に17・2%増であった。消費も前期は12・0%増、4~6期はそれより0・3ポイントのプラスであった。
一方不動産市場は変調であり、住宅価格が値下がりしている。これはかねてから注目されてきたことであり、今後の中国経済は楽観視できないようである。
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