平和外交研究所

中国

2013.08.04

鄧小平の三女鄧榕の出国

鄧小平の三女鄧榕(「鄧蓉」とも書く)が、7月28日の早朝、家族とともにオーストラリアへ出国した、これに先立つ6月下旬、鄧樸方(兄。文革中の迫害が原因で障碍者となった)が1千億ドルを持ち出して出国し行方不明となっており、北京はその行方を追っている、と7月28日の多維新聞(海外に活動拠点がある中国語サイト)が伝えている。ただし、これらはネットで流れている情報であり、事実は必ずしも確認されていないとも付言している。
鄧榕は鄧小平の私設秘書を務めた。『わが父鄧小平』の著書があり、子女のなかでも鄧小平について対外的にもっともよく説明した人物である。「補聴器兼拡声器」とも綽名されていた。
中共中央の権力闘争と関係があるか、全く個人的な問題か不明。

2013.07.30

習近平の大衆重視

習近平新政権は成立直後から事あるごとに「人民」を強調し、2012年12月に、「視察は随行者を減らし、簡素にし、大衆による送迎を用意せず、歓迎の絨毯を敷かず、花を飾らず、宴席を設けない。会議や発言は短くし、空論や決まり文句を厳しく戒める。交通規制を減らし、通常の場合道路の封鎖や公共の場からの人々の退去や施設の閉鎖をしない。」など官僚としての紀律向上を求めた「八項規定」を制定し、「大衆路線」を重視してきた。さる6月18日には「大衆路線教育実践会議」を開催し、大衆路線の重要性をあらためて強調するとともに、「形式主義、官僚主義、享楽主義および贅沢」という4つの傾向と戦うと決意を示し、「大衆路線は党の生命線」とまで言いきったが、実際には改革は遅々として進まず、官僚、学者さらには民衆からも批判や疑問が出ている。以上は海外の中国語サイト「多維新聞」に出ている論評であり、習近平改革の実が上がっていないどころか、民衆からも嘲笑の的になっていると論じている。次のような小話が広がっているそうである。

指導者:あなたがもっとも偉大だ。
大衆:本当?
指導者:あなたは英雄だ。歴史はあなたが作った。
大衆:本当?
指導者:私はあなたの公僕だ。全身全霊であなたのために働く。
大衆:本当?
指導者:あなたの利益がすべてであり、私の利益などない。
大衆:本当?
指導者:私はあなたと密接に連携し、あなた方のなかへ入っていきたい。
大衆:それではあなたが大衆になり、私が指導者になるのがよい。
指導者:それは絶対に駄目だ。

2013.07.29

中国海警局の発足

中国は7月22日、海上警備機能を統合した「中国海警局」を発足させたと新華社電が伝えた(23日)。
 これにより、従来「五龍」と呼ばれていた、武装警察の海洋辺防部局(海警)、国家海洋局の監督船(海監)、交通部中国海事局(日本の海上保安庁にあたる)の巡視船(海巡)、農業部漁政局の監視船(漁政)および税関の麻薬取締警察(海関)が統合されることになった。この5つの部局はたがいに意地を張り合うなど仲が良くなかったと言われており、かねてからその統合方針が示されていた。
 5つの系統の統合により、全体としての機能は強化され、それなりに尖閣諸島にも影響があろうが、以前からの問題がほんとうに解消されるかもう少し様子を見ていく必要があろう。
 この統合により、これまで武装が許可されていなかった部局も武装できるようになり、中国の武装船舶数は増加すると言われている。中国の各紙(環球時報、解放軍報など)はそのようなコメントを掲載しているようである。
 海軍はこの海警局とは今後も別組織であろう。したがって、今回の統合は非軍事部局間の組織再編成である。

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