平和外交研究所

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2016.04.08

中国と日本はどのように付き合うのがよいか

 中国と日本はどのように付き合うのがよいか。この問題を「中国」と「中華人民共和国」を区別する視点にたって、タレントの木本武宏氏との対談で語った。
 東洋経済オンライン4月8日の「中国共産党が恐れる「和平演変」とは何なのか TKO木本が外交のプロに日中問題を直撃!」に掲載されています。
2016.04.07

(短文)ベトナムのグエン・タン・ズン首相の解任

 4月6日、ベトナム国会はグエン・タン・ズン首相を解任した。さる1月に開催されたベトナム共産党第12回大会で決定された方針通りであった。
 ズン首相は実務能力にたけた有能な人物であるが、反対を顧みず突っ走るところがあった。
 中国との関係では領土問題をめぐって対立的になることをいとわなかった。

 しかし、ズン首相は解任されても、ベトナムが今後中国寄りになるというわけではなさそうだ。今回の人事はバランスを重視したものであり、ズンを退けつつも、米国で教育を受け、ズン首相の信頼するファン・ビン・ミン外相も、ズンの息子のグエン・タイン・ギも党大会で政治局に入れていた。

 ズン首相はTPP加盟についても一部の心配をよそに強力にすすめたが、ベトナムは予定通り批准すると見られている。
(当研究所HP2月2日の「ベトナムの新指導部」を参照願いたい。)
2016.04.06

(短文)パナマ文書が暴露した大物中国人による租税回避

 パナマの法律事務所から流出したタックスヘイブン(租税回避地)関連文書(パナマ文書)が世界を揺さぶっている。多数の、あきれるほど多数の世界の政治家が租税回避に関与していたことが示されており、2013年のG8で、企業の租税回避の防止を強化する方針を自ら打ち出し、英国内の法整備も進めてきたキャメロン英首相についても亡父が、また、ロシアのプーチン大統領は、友人が関与していたなどと言われている。アイスランドのグンロイグソン首相は5日、辞任を表明した。

 中国も例外でない。習近平の姉の配偶者(鄧家貴)、温家宝の女婿(劉春航)と子(温雲松)、李鵬元首相の娘(李小琳)、胡錦濤前主席の甥(胡翼時)、鄧小平の女婿(呉建常)、葉剣英元帥の甥(葉選基)、粟裕将軍の孫(粟志軍)、彭真の子(傅亮)、王震の子(王軍)と孫娘(王京京)、戴相龍元人民銀行総裁の女婿(車豐)、薄熙来の妻(谷開来)などの名前が含まれている。

 これらは革命の功労者の親族(いわゆる「太子党」。「赤い第2代、第3代」などとも呼ばれるが、資本主義にどっぷりつかっている)であることを利用して国有企業で巨額の利益を得ている人たちだ。中国の政治・経済改革を阻害しているガンであり、中には李小琳のようにすでに第一線からの引退(そのような年齢ではないが)を余儀なくされた者もいる。
 反腐敗運動の対象になることもあるが、純粋の公務員ではないことと親族のバックが強いため摘発されにくい。現在の中国の大問題のうち五指に入ることである。
 今回のパナマ文書は、はしなくも、国有企業に巣くう中国の太子党で租税回避をしている疑いのある人たちの一覧表となった。

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