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2014.11.07

機雷除去について誤解が生じつつある

10月27日付のJAPANTODAY(ロイターもキャリー)は、「これまで日本の自衛隊は純粋に防御的姿勢しかとらなかったが、先般の閣議決定により日本は平和憲法の解釈を変え、攻撃されている同盟国を救助できることになった」という解説を加えた後、第7艦隊司令官のRobert Thomas中将が、北朝鮮との戦争が始まった場合、とくに紛争の初期の機雷戦争で日本の海上自衛隊は「決定的な力(a critical asset)」となりうる、と語ったことを報道している。この報道は日本の閣議に含まれている集団的自衛権行使の厳しい要件に立ち入っていない点で問題であるが、閣議決定についての欧米での普通の見方を反映している。
さらに」、この記事は、日本の防衛省のスポークスマンが「日本が機雷除去に参加するか否かはその時の状況による」とコメントしたことを続けて報道している。Thomas 司令官のような受け止め方は日本では必ずしも共有されていない、両者間にはギャップがあることを指摘しているのであり、公平な報道である。

この記事を見るにつけ、日本での閣議決定はなかなか米欧などに理解されず、日本の姿勢に疑問を抱かれる危険があるように思えてならない。つまり、一方で集団的自衛権の行使ができると言い、また、機雷の除去作業に自衛隊が参加できると具体的に示しながら、実際には参加するかも、あるいはしないかもしれないというのは米欧には分かりにくいことなのではないか。
さらに付言すれば、機雷の除去に参加するか否かの決定は従来通り諸般の状況を考慮して慎重に行なうということで日本として問題ないのである。日本はすでにこの問題で人的貢献を行なっており、そのことは国際的に評価されている。つまり、集団的自衛権を行使できないことを理由に機雷の除去を拒否していないのである。現在の方針に加えて」、さらに「集団的自衛権の行使ができるようになった」と言うのは、いたずらに期待感を高めるだけではないかと思われる。



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