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2014.03.14

尖閣諸島と中国のサンフランシスコ平和条約に対する立場

「尖閣諸島の法的地位」(本コラム3月12日)で触れなかった中国の立場について。

日本としては、尖閣諸島がサンフランシスコ平和条約(平和条約)およびその解釈により日本が引き続き領有することになったことは明白であるが、中国(PRC)は平和条約の締約国でないので、それに拘束されない、したがってまた、日本の主張する解釈に縛られないという立場を取る可能性がある。

かりにそうであっても、尖閣諸島が日本の領土であることは平和条約締結以前も以後も変わりがない。つまり平和条約によって日本がはじめて尖閣諸島に対する領有権を獲得したのではないので、PRCが平和条約を認めても認めなくても同じことである。

一方、PRCの領有権を間接的に認めた条約はない。それは国際的に認められたことでなかったのである。

PRCが同平和条約による日本の領域の再画定を認めないとなると、台湾島を日本が放棄したことも認めないということになるはずである。もっとも日本が放棄したという行為はいわゆる物権的行為、すなわち、日本は特定の相手に対し放棄したのではなく、放棄したことをどの国でも主張できるといことになる可能性はある。この解釈に立てば、PRCも日本は台湾島を放棄したと主張できるかもしれない。しかし、そうであれば、尖閣諸島は第3条で処理されたと確認されたことも認めるのが筋であろう。放棄したほうだけを援用し、放棄しなかった方は援用しないわけにいかないからである。

日本と台湾(ROC)との関係では、1952年4月28日署名に署名された「日華平和条約」の第2条で、「日本国はサンフランシスコ平和条約第2条に基き、台湾及び澎湖諸島並びに新南群島及び西沙群島に対するすべての権利、権原及び請求権を放棄したことが承認される」と規定されたので、ROCとして日本が台湾島を放棄したと主張するのになんら問題はない。



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