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2014.07.29

ロシア軍による砲撃を示す写真の発表

オランダが中心になって進めているウクライナでの事故調査は親ロシア派の協力が得られず進展していない。現地入りもまだ実現していないようである。一刻も早く事態が打開されることを望むが、米国務省は7月27日、ロシア軍が自国領からウクライナに砲撃をしている証拠だとする衛星写真を公開した。写真は7月20日から26日にかけ撮影されたものだそうで、ロシア領内の砲撃部隊がウクライナ領に向けロケット砲を発射した地上の痕跡とウクライナ領内に着弾した跡が写っている。
マレイシア機の撃墜事件と直接の関係はないが、米国はかねてからロシアに対して親ロシア派を抑制する努力が欠けているとして非難をしており、今回はそれどころか、ロシア軍自身が関与していることを示す証拠としてこれらの写真を発表したのである。ロシアは米欧の非難に対していちおう反論はしているが説得力はないとする見方が多い中で、今回の写真発表はロシアの立場をさらに悪化させる可能性がある。
写真は国際紛争を少なくするのに役立つと思う。今回発表された写真には解説がついているが、それを読んでも素人にはよく分からないところがある。しかし、将来は上空の衛星などから取る写真の精度はどんどん向上していくであろう。そのうち動画が発表されることも考えられる。そうなると格段に分かりやすくなる。
写真ですべてが分かるのでないことはもちろんである。地中、海中のことはまだ見ることはできないし、生物兵器や化学兵器も上空からの写真には映らない。しかし、表面だけのモニターでも、かくれて武力を使おうとする勢力には強い抑止力となるのではないか。
東シナ海や南シナ海なども上空からよく監視を続けてもらいたいし、国連では写真の活用による国際の平和と安定を図ることを奨励する措置を取るのがよいと考える。一部の国ではすでにある程度実行しているようであり、日本も以前から衛星による情報収集に力を入れてきた。衛星による撮影技術を向上させ、素人でも分かる写真や動画を提供してもらいたい。



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