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2013.12.07
この件に関してセント・アンドルース大学のウィリアム・ウォーカー教授が国際問題研究所軍縮センターで講演を行なった。
スコットランドの側からすれば、冷戦時代はFaslaneに核基地を置くことはやむをえない選択であったが、もはやそのような状況でなく同地に核基地を維持する必要性は薄れているはずであり、英国として核基地の維持が必要ならば、スコットランド以外の地で新たな基地を探してもらいたいということになる。
一方英国としては、他の場所に基地を移転するとなると地元は安全などの理由での反対するであろうし、経済的にも英国政府にとって重い負担となるので、何としてでもFaslane基地を維持するほかない。しかし、英国が今後も同基地を維持するのであれば、核兵器国である英国が、非核兵器国のスコットランドにおいて核基地を使用するという奇妙なこととなり、NPT上はたしてそういうことが可能か分からない。また、Faslaneの基地を利用し続けるには長く折れ曲がったスコットランドの領海を通ることになるが、そのようなことが持続的に可能かという問題もある。
しかし、スコットランドの側もそれほど強い態度は取れないらしい。核関連施設をFaslaneから撤去する技術も知識もスコットランドにはないので、結局英国に頼らざるをえない。さらに、かりにスコットランドの住民投票で独立が多数を占めると英国は報復するであろう。スコットランドは基地関連の雇用もその他の恩恵をすべて失うことになる。このように考えるとスコットランドの独立が住民投票で決まる公算は小さいそうである。
スコットランドの独立と英国の核基地問題
英国の唯一の核戦力であるトライデント搭載潜水艦部隊(トライデントは潜水艦発射のミサイル名)はスコットランドのFaslane基地に置かれている。しかるに、歴史的経緯があるスコットランド独立問題について、最近またぞろ推進を求める声が強くなり、2014年9月にスコットランドで住民投票を実施するところまで進んでしまった。ただし、現実に独立が実現する可能性は低いと見られているが、独立が実現すると、この核部隊は英国に撤去を求めると、スコットランドの各政党が言っている。かりにそのようなことになれば、核不拡散の世界でめずらしい問題が浮上してくるこの件に関してセント・アンドルース大学のウィリアム・ウォーカー教授が国際問題研究所軍縮センターで講演を行なった。
スコットランドの側からすれば、冷戦時代はFaslaneに核基地を置くことはやむをえない選択であったが、もはやそのような状況でなく同地に核基地を維持する必要性は薄れているはずであり、英国として核基地の維持が必要ならば、スコットランド以外の地で新たな基地を探してもらいたいということになる。
一方英国としては、他の場所に基地を移転するとなると地元は安全などの理由での反対するであろうし、経済的にも英国政府にとって重い負担となるので、何としてでもFaslane基地を維持するほかない。しかし、英国が今後も同基地を維持するのであれば、核兵器国である英国が、非核兵器国のスコットランドにおいて核基地を使用するという奇妙なこととなり、NPT上はたしてそういうことが可能か分からない。また、Faslaneの基地を利用し続けるには長く折れ曲がったスコットランドの領海を通ることになるが、そのようなことが持続的に可能かという問題もある。
しかし、スコットランドの側もそれほど強い態度は取れないらしい。核関連施設をFaslaneから撤去する技術も知識もスコットランドにはないので、結局英国に頼らざるをえない。さらに、かりにスコットランドの住民投票で独立が多数を占めると英国は報復するであろう。スコットランドは基地関連の雇用もその他の恩恵をすべて失うことになる。このように考えるとスコットランドの独立が住民投票で決まる公算は小さいそうである。
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