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2016.04.07

(短文)ベトナムのグエン・タン・ズン首相の解任

 4月6日、ベトナム国会はグエン・タン・ズン首相を解任した。さる1月に開催されたベトナム共産党第12回大会で決定された方針通りであった。
 ズン首相は実務能力にたけた有能な人物であるが、反対を顧みず突っ走るところがあった。
 中国との関係では領土問題をめぐって対立的になることをいとわなかった。

 しかし、ズン首相は解任されても、ベトナムが今後中国寄りになるというわけではなさそうだ。今回の人事はバランスを重視したものであり、ズンを退けつつも、米国で教育を受け、ズン首相の信頼するファン・ビン・ミン外相も、ズンの息子のグエン・タイン・ギも党大会で政治局に入れていた。

 ズン首相はTPP加盟についても一部の心配をよそに強力にすすめたが、ベトナムは予定通り批准すると見られている。
(当研究所HP2月2日の「ベトナムの新指導部」を参照願いたい。)

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