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2014.11.03

中国南陽市の集団抗議」

「烏有之郷」とは知識レベルの高い人に好まれた中国の左派系のサイトであり、しばし鳴りを潜めていたが、9月9日に河南省南陽の労働者が毛主席逝去38周年記念に行なった活動を伝えるビデオ記録を流した。次のような内容である。

「南陽市の労働者は悲惨な境遇に抗議の声を上げている。同市の衡清国有製薬工場ではこれまでに4回にわたり資産が売却され、工場は小さくなり、解雇者が多数出ている。デモ隊は、毛沢東の肖像や「毛主席が懐かしい」「労働者の年金支払いはいろいろな口実の下に再三再四引き延ばされている」「失業者の困窮は無視されている」「毛沢東思想だけが中国を救える」「私有化反対」「汚職官僚を打倒し、実権派を打倒しよう」「我々は仕事、食べる飯、社会主義が必要だ」などという旗や抗議文を高く掲げて行進した。」

中国では1年間に万の台に上る数の集団的抗議事件(「群体性事件」と呼ばれる)が起こっており、この南陽市の抗議もその一つである。その点では特に目新しいものではないが、「烏有之郷」という政治的影響力の強いサイトが活動を再開し、このような事件を取り上げたことは注目に値する。
労働者の待遇や福祉が無視されていることは、経済成長に余念のない現中国のアキレス腱であり、習近平政権は猛烈な反腐敗運動を展開して、持たざる者の声に応じようとしているが、かつては革命の前衛であったが今や社会の最下層に落とされてしまった労働者の不満はそれだけでは満足させられない。
中国の指導者は、民主化の要求が爆発的に起こってくるのを強く警戒しているが、労働者・農民という社会主義の本来の担い手をも恐れなければならないのだろう。


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