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2025.12.01

『ユニークな日本の文字文化』

 『ユニークな日本の文字文化』という本を出版することになった。日本人はなぜ漢字、片仮名および平仮名という3種類の文字を使うのかがテーマである。

 そんな国(民族)はほかになく、日本の文字文化は世界的にユニークであるが、日本人には変わっているという認識はなく、当たり前のこととして3種類の文字を使っている。
 
 3種類の文字を使うには1文字にくらべ大きな負担を強いられる。アルファベットなどは原則26文字である。
 
 日本の3文字はこれと比較にならない。平仮名だけでも約50字であり、そのため「50音」と言われる。片仮名は平仮名とほぼ同じ数なので、この二つだけでも約100字になる。これに漢字が加わる。不思議なことに、漢字の正確な数はわからない、100,000字を超えるとも言われているが、けた違いに膨大な数である。それを使用することは日本人にとって大きな負担になるが、だからといって漢字の使用をやめない。

 日本人は小学校の低学年から漢字を学習していくが、その結果に自信を持てる人はそういないだろう。私などは漢字の学習が最も不得意で、いやでたまらなかった。

 では、なぜ日本人は3種類もの文字を使うのか。3種類の文字は、現在当たり前のことになっているが、あらためて3種類の文字を使わなければならないのか、理由はどこにあるか考えてみた。

 なお、漢字は、さかのぼれば中国で最初に考案されたので、日本と中国は同じ漢字を使用するが、中国には平仮名も片仮名もない。必要ないのである。

 何事も一面的に見るべきでないのはもちろんである。漢字には捨てがたい利点もあり、そのことにも注意を向けてみた。

 また、日本では漢字、平仮名、片仮名ほどではないが、ローマ字の使用も顕著に増えている。500~1000年も経てば、三文字に並ぶくらいになるかもしれないと思うので、本書ではそのことも書いておいた。

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