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2014.02.23

「竹島の日」記念式典への内閣府政務官の参列

2月22日、松江市で開かれた「竹島の日」記念式典に、政府は昨年に引き続き内閣府政務官を派遣した。今年参列したのは亀岡偉民氏である。
政府はこの式典に高官を参列させるべきでなかった。
竹島の領有権について日韓間で争いがあるからという理由ではない。竹島については、戦後日本の領土の範囲を確定したサンフランシスコ平和条約で、日本は朝鮮半島、鬱陵島、済州島、巨文島を放棄する一方、竹島は放棄しなかったので明らかに日本の領土であることが認められており、法的には日本の領土である。
しかし、歴史的には問題があり、明治10年に日本政府は、竹島は日本の領土でないという決定を行なっており、この政府決定は尊重すべきものである。このことについてはもともと雑誌『FACTA』で論じ、本ブログでも6月29日に引用した。
ともかく、このような経緯のある竹島について日本としては慎重に扱う必要があり、日本の領土であると単純に主張すべきでないし、記念式典のようなことも控えるのがよいと思う。日本政府は法的な立場も歴史的な事情もすべて勘案して対応するべきである。


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