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2013.09.21

IAEAの保障措置

グローバル・ガバナンス学会 2013/09/21 駒沢女子大学

IAEA保障措置に関する私の「討論」
3つの角度から見ていく。
第1は、IAEAの査察を受ける各国の能力。人材育成のため協力することは有意義であるが、ただ日本原子力研究開発機構だけで実施するのでなく、日本として関係の諸団体がどのように協力していくかという問題もある。
第2は、査察自体は非常に技術的なことであるが、それを受け入れるか否か、受け入れるとしてもどの程度受け入れるか、政治の影響を受けやすい。
第3は、IAEAの査察を受け入れる各国だけでなく、IAEAの責任・役割も重要な問題である。日本は、兵器への転用はないという結論を得るまで30年かかったとよく言われるが、これだけ長い期間が必要であったのは、限られた対象への査察から、包括保障措置協定、さらには総合保障措置協定へとIAEAの保障措置自体の成長・進化と関係があるのではないか。
イランはよく日本のようになりたいと言う。平和利用を安心してできるようになりたいということであるが、日本がどれほど長い期間にわたって、辛抱強く査察に協力してきたかということに対して、理解が不十分である。イランは1~2年査察に協力すれば十分と思っている。それは違う。
イランの査察受け入れに問題があるのは明らかであるが、IAEAの側にも一定の責任があるのではないか。IAEAは査察しやすい国に対して査察が多くなる。その結果、米国に次いで拠出が多い日本、ドイツへの査察が多くなり、イランや北朝鮮への査察はできないからしない。構造的に、本当に必要な対象に査察が行なえないのではないか。



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