2013 - 平和外交研究所 - Page 29
2013.09.18
○改革はまだ半分の道のりしか来ていない。政府は経済資源の主要部分を支配している。一部の国有企業は政治権力を独占している。
○社会矛盾はほぼ臨界点に達している。
○強大な政府は中国経済が成功した原因でない。
○改革の上部設計(顶层设计)と全体計画を重視せよ。
○政治体制改革は現代的市場経済を建設する基本条件である
○政府自身の改革は政治改革を進めるカギである。
○法治は政治体制改革の突破口。
○極端な思想で社会を引き裂くことを防止する。
中国経済の現状を憂える多維新聞
多維新聞(2013-9-16)の大論文は、市場経済化を進めるか、国家資本主義を強化し「権貴資本主義」に堕するか、どちらの道が早いか。現在中国は岐路に立たされていると、中国経済の現状について強い危機感を示している。主要項目は次の通り。○改革はまだ半分の道のりしか来ていない。政府は経済資源の主要部分を支配している。一部の国有企業は政治権力を独占している。
○社会矛盾はほぼ臨界点に達している。
○強大な政府は中国経済が成功した原因でない。
○改革の上部設計(顶层设计)と全体計画を重視せよ。
○政治体制改革は現代的市場経済を建設する基本条件である
○政府自身の改革は政治改革を進めるカギである。
○法治は政治体制改革の突破口。
○極端な思想で社会を引き裂くことを防止する。
2013.09.17
最近着任した米国のクリフォード・ハート総領事はしばしば街中に出向いて問題人物と接触しており、香港政府が警告を発しても聞き入れないそうである。8月27日に中国政府・外交部の宋哲香港「特派員」が「香港の内政干渉をしないように」と警告し、香港のメディアは「異例なメッセージだ」と報じていた。
英国はヒューゴ・スワイアー外務英連邦相が香港の民主派に向けて、「必要ならいつでも支援する」などのメッセージを当地の新聞に寄稿しており、香港政府にとってはこちらの方が米国総領事の活動より問題だそうだ。「支援する」とはどうすることだ、とかみついている。
かねてから北京による香港返還後の扱いに不満であった両国が逸脱した行動を取っているのか必ずしも明らかでないが、現在中国は民主派を締め付け、逮捕するなどしていることと関連があるか懸念される。
米英の「香港介入」
米国と英国が香港で民主化運動をあおっていると同地の明報が報道している(9月17日)。最近着任した米国のクリフォード・ハート総領事はしばしば街中に出向いて問題人物と接触しており、香港政府が警告を発しても聞き入れないそうである。8月27日に中国政府・外交部の宋哲香港「特派員」が「香港の内政干渉をしないように」と警告し、香港のメディアは「異例なメッセージだ」と報じていた。
英国はヒューゴ・スワイアー外務英連邦相が香港の民主派に向けて、「必要ならいつでも支援する」などのメッセージを当地の新聞に寄稿しており、香港政府にとってはこちらの方が米国総領事の活動より問題だそうだ。「支援する」とはどうすることだ、とかみついている。
かねてから北京による香港返還後の扱いに不満であった両国が逸脱した行動を取っているのか必ずしも明らかでないが、現在中国は民主派を締め付け、逮捕するなどしていることと関連があるか懸念される。
2013.09.16
化学兵器問題が解決したわけではなく、解決へ向けての道筋ができただけである。シリア政府は1週間以内に、どのような化学兵器をいくら保有しているかを示すリストを提出する。この申告が間違っていたり、虚偽であったりしないか、実際に貯蔵されている施設で検証が行われる。シリア政府はもちろんこれに協力しなければならない。検証するのは化学兵器禁止条約機関(これは有効な検証機能を備えている)と、米ロ、それにフランスなども参加するかもしれない。そして来年半ばまでにすべての化学兵器を廃棄する。以上のような道筋であるが、これを予定通り実行するのは容易なことでない。
しかし、化学兵器がシリアに残っているかぎりさらに被害者が増える危険があるので、常識的には無理であっても何とか実現すべきであるし、右に言及した以外の各国も協力が必要である。我が国は化学兵器禁止機関の検証部門に専門家を出しており、その人が直接関与する可能性もある。
また、今回米ロ間で合意された筋書きを担保するために国連安保理決議が必要であるが、はたして近日中に成立するか、成立するとしてもその内容はどうなるか、とくにロシアと中国はどう出てくるか、なども問題である。
米国としては、国連が十分機能しない場合などに備えて、単独、あるいは有志の国と共同で武力行使に踏み来るオプションを残しておくことが、今回のシナリオ通りの廃棄を実現するためにも必要であると考えているであろう。
これに対し、シリアは、化学兵器を国際管理に委ねること、化学兵器禁止条約に加盟することなどは合意しつつも、シリアに対する武力行使が行われないという保証が前提であると牽制しており、米国がもっとも恐れていた時間稼ぎに今回の合意が利用されない保証はない。
現段階では不確実なことは多々あり、今後のさらなる進展を見守る必要がある。
シリアの化学兵器に関する米ロ合意
シリアの化学兵器の国際的管理に関する米ロ協議が合意に達したことは、実際的に問題を処理する大きなステップであり、喜ばしい。化学兵器問題が解決したわけではなく、解決へ向けての道筋ができただけである。シリア政府は1週間以内に、どのような化学兵器をいくら保有しているかを示すリストを提出する。この申告が間違っていたり、虚偽であったりしないか、実際に貯蔵されている施設で検証が行われる。シリア政府はもちろんこれに協力しなければならない。検証するのは化学兵器禁止条約機関(これは有効な検証機能を備えている)と、米ロ、それにフランスなども参加するかもしれない。そして来年半ばまでにすべての化学兵器を廃棄する。以上のような道筋であるが、これを予定通り実行するのは容易なことでない。
しかし、化学兵器がシリアに残っているかぎりさらに被害者が増える危険があるので、常識的には無理であっても何とか実現すべきであるし、右に言及した以外の各国も協力が必要である。我が国は化学兵器禁止機関の検証部門に専門家を出しており、その人が直接関与する可能性もある。
また、今回米ロ間で合意された筋書きを担保するために国連安保理決議が必要であるが、はたして近日中に成立するか、成立するとしてもその内容はどうなるか、とくにロシアと中国はどう出てくるか、なども問題である。
米国としては、国連が十分機能しない場合などに備えて、単独、あるいは有志の国と共同で武力行使に踏み来るオプションを残しておくことが、今回のシナリオ通りの廃棄を実現するためにも必要であると考えているであろう。
これに対し、シリアは、化学兵器を国際管理に委ねること、化学兵器禁止条約に加盟することなどは合意しつつも、シリアに対する武力行使が行われないという保証が前提であると牽制しており、米国がもっとも恐れていた時間稼ぎに今回の合意が利用されない保証はない。
現段階では不確実なことは多々あり、今後のさらなる進展を見守る必要がある。
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