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中国

2014.01.28

中国人研究者の対日報道批判

「日本新華僑報」という在日中国人のサイトがある。日本のことをよく知っている中国人たちの目でいろんな分野の中国の報道や雑誌記事を転載しているので大変参考になる。「中国の軍事支出には中国の原則がある」という文章などは、「中国の国防費は主に、「必要に応じた支出」「整然とした優先順位」「抑制的な増加」の原則に基づいて決定される」など中国軍の宣伝に近いものも掲載(軍事科学院国防政策研究センター研究員が書いた一文の転載)しているので、注意して読む必要があるが、それはどこの国のメディアについても多かれ少なかれ言えることであろう。

香港の『大公報』紙が1月25日に、日本新華僑報が前日(24日)に転載した、ある一文について報道した。この文章は中国メディア大学の講師兼「察哈尔学会」の研究員である趙新利が書いたものである。ややこしい説明になったが、要するに、趙新利の文章を日本新華僑報が転載し、そのことについて大公報が報道したのである。
大公報の報道によれば、中国のメディアには読者を刺激するために、対日報道において「過度に解読したり、一部分だけを取り出して論じるきらいがあり(中国媒体对日报道有过度解读和断章取义之嫌)、一部の評論はさらに、あきらかに言語の暴力を使っている(部分评论文章还出现明显的“语言暴力)、言語、文化、立場などの原因で誤読が生じることがあるが、中日間ではさらに、捏造された虚偽のニュースがしばしば流れている(除了因语言、文化、立场等原因引发的误读之外,中日之间还经常出现捏造的假新闻)。
これはまことに冷静な指摘であり、胸のすくような率直さが感じられる。また、大公報の記事も冷静である。これが中国人の読者に広く伝わることを期待したい。

「察哈尔学会」とは何か。これは2009年に設立されたNGOで、本部は河北省尚義県察哈尔の「牧場」に置かれている(注 なぜ「牧場」かは分からない)。これは「公共外交」を研究し、また、伝播することに努めており、「官産学」協力の一種である。設立総会の主席は全国政治協商会議外事委員会副主任の韓方明博士が勤めた。以上は「中国網」の説明である。

なお、日本新華僑報のサイトで大公報が報道した記事を探してみたが、どうも見つからなかった。そういうことは私自身の恥になる可能性が大きいので普通は言わないが、ITについてはいろんなことがあるのであえて記しておく。



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