2021 - 平和外交研究所 - Page 15
2021.04.17
今回の会談では、予想通り、中国及び台湾について踏み込んだ意見交換が行われた。会談後の共同声明によれば、中国については、「インド太平洋地域及び世界の平和と繁栄に対する中国の行動の影響について意見交換するとともに、経済的なもの及び他の方法による威圧の行使を含む、ルールに基づく国際秩序に合致しない中国の行動について懸念を共有した」。また、「中国との率直な対話の重要性を認識するとともに、直接懸念を伝達していく意図を改めて表明し、共通の利益を有する分野に関し、中国と協働する必要性を認識した」。つまり、今次会談では、中国についての懸念と中国と協働する必要性の両方が表明されたのであるが、具体的な問題については次の3点が注目された。
1 中国関係
「(米国は)日米安全保障条約第5条が尖閣諸島に適用されることを再確認した」。また、「(日米両国は)共に、尖閣諸島に対する日本の施政を損おうとするいかなる一方的な行動にも反対」した。
「(日米両国は)東シナ海におけるあらゆる一方的な現状変更の試みに反対した」。
「(日米両国は)南シナ海における、中国の不法な海洋権益に関する主張及び活動への反対を改めて表明するとともに、国際法により律せられ、国連海洋法条約に合致した形で航行及び上空飛行の自由が保証される、自由で開かれた南シナ海における強固な共通の利益を再確認」した。
「(日米両国は)香港及び新疆ウイグル自治区における人権状況への深刻な懸念を共有」した。
2 台湾関係
「(日米両国は)台湾海峡の平和と安定の重要性を強調するとともに、両岸問題の平和的解決を促」した。
日米首脳の合意文書に「台湾」が盛り込まれたのは、日中国交正常化前の1969年に佐藤栄作首相とニクソン大統領が出した共同声明以来であるとのコメントが行われているが、その時と現在では台湾をめぐる客観情勢が大きく違っており、当時は台湾が「中華民国」として、日米両国を含め大多数の国と外交関係を結んでいた。
今回の会談で台湾海峡についての言及が行われたことについては、中国の反応はもちろん、その出方を注視していく必要がある。自信をつけ、わが道を進み、民主主義諸国との厳しい対立も辞さないという姿勢を強めている中国は、今後台湾についてどのような動きに出てくるか、展開いかんでは極めて危険な状態になりうる。
そんな中、日本としては、米国の同盟国として、また民主主義国の一員として、中国との関係のかじ取りは今後いっそう困難になる可能性がある。今回の首脳会談はそのような新しい国際的展開への一歩ではないかと思われる。
3 北朝鮮関係
「日米両国は、北朝鮮に対し、国連安保理決議の下での義務に従うことを求めつつ、北朝鮮の完全な非核化へのコミットメントを再確認するとともに、国際社会による同決議の完全な履行を求めた」。「日米両国は、(中略)北朝鮮の核及びミサイル計画に関連する危険に対処するため、互いに、そして、他のパートナーとも協働する」。「バイデン大統領は、拉致問題の即時解決への米国のコミットメントを再確認した」。
日米首脳会談2021
菅義偉首相は16日午後(日本時間17日未明)、ホワイトハウスでバイデン米大統領と初の首脳会談を行った。今回の会談では、予想通り、中国及び台湾について踏み込んだ意見交換が行われた。会談後の共同声明によれば、中国については、「インド太平洋地域及び世界の平和と繁栄に対する中国の行動の影響について意見交換するとともに、経済的なもの及び他の方法による威圧の行使を含む、ルールに基づく国際秩序に合致しない中国の行動について懸念を共有した」。また、「中国との率直な対話の重要性を認識するとともに、直接懸念を伝達していく意図を改めて表明し、共通の利益を有する分野に関し、中国と協働する必要性を認識した」。つまり、今次会談では、中国についての懸念と中国と協働する必要性の両方が表明されたのであるが、具体的な問題については次の3点が注目された。
1 中国関係
「(米国は)日米安全保障条約第5条が尖閣諸島に適用されることを再確認した」。また、「(日米両国は)共に、尖閣諸島に対する日本の施政を損おうとするいかなる一方的な行動にも反対」した。
「(日米両国は)東シナ海におけるあらゆる一方的な現状変更の試みに反対した」。
「(日米両国は)南シナ海における、中国の不法な海洋権益に関する主張及び活動への反対を改めて表明するとともに、国際法により律せられ、国連海洋法条約に合致した形で航行及び上空飛行の自由が保証される、自由で開かれた南シナ海における強固な共通の利益を再確認」した。
「(日米両国は)香港及び新疆ウイグル自治区における人権状況への深刻な懸念を共有」した。
2 台湾関係
「(日米両国は)台湾海峡の平和と安定の重要性を強調するとともに、両岸問題の平和的解決を促」した。
日米首脳の合意文書に「台湾」が盛り込まれたのは、日中国交正常化前の1969年に佐藤栄作首相とニクソン大統領が出した共同声明以来であるとのコメントが行われているが、その時と現在では台湾をめぐる客観情勢が大きく違っており、当時は台湾が「中華民国」として、日米両国を含め大多数の国と外交関係を結んでいた。
今回の会談で台湾海峡についての言及が行われたことについては、中国の反応はもちろん、その出方を注視していく必要がある。自信をつけ、わが道を進み、民主主義諸国との厳しい対立も辞さないという姿勢を強めている中国は、今後台湾についてどのような動きに出てくるか、展開いかんでは極めて危険な状態になりうる。
そんな中、日本としては、米国の同盟国として、また民主主義国の一員として、中国との関係のかじ取りは今後いっそう困難になる可能性がある。今回の首脳会談はそのような新しい国際的展開への一歩ではないかと思われる。
3 北朝鮮関係
「日米両国は、北朝鮮に対し、国連安保理決議の下での義務に従うことを求めつつ、北朝鮮の完全な非核化へのコミットメントを再確認するとともに、国際社会による同決議の完全な履行を求めた」。「日米両国は、(中略)北朝鮮の核及びミサイル計画に関連する危険に対処するため、互いに、そして、他のパートナーとも協働する」。「バイデン大統領は、拉致問題の即時解決への米国のコミットメントを再確認した」。
2021.04.15
カレントな問題としては、北朝鮮による新型戦術誘導ミサイルの実験とSLBM搭載の潜水艦の建造がある。朝鮮中央通信が3月26日に報道した、前日の新型戦術誘導ミサイルの発射実験である。発射されたのは2発で、日本海上に設定した600キロ先の目標を「正確に打撃した」という。ただし、金正恩総書記は発射実験に立ち会わなかった。
また、北朝鮮は弾道ミサイルを搭載できる新型潜水艦の建造を終えたと報道された。SLBM3発を搭載できる3千トン超の大きさだという。
4月15日の金日成主席の誕生日を祝賀するとともに、日米首脳会談に水をかける狙いも込められているようだ。
しかし、日米首脳会談ではミサイル発射と潜水艦問題は言及されても主要な問題にならない。バイデン大統領にとっても、菅首相にとってももっと根本的な問題がある。
米国としては、2018年4月、北朝鮮が行った核と大陸間弾道弾(ICBM)などの実験停止表明と同年6月12日のトランプ大統領と金正恩総書記との合意(共同声明)内容は、朝鮮半島の非核化問題を含め、今後も維持する必要があるはずである。しかし、バイデン大統領は、トランプ大統領が行ったような金正恩総書記との直接会談には批判的だと伝えられるなど、現状を動かそうとする政治的意図は見えてこない。
一方北朝鮮は、外務次官レベルだが、米国からの非公式の打診について「米国の時間稼ぎに応じる必要はなく、無視する」とそっけなく、かつ、シンガポール会談のような方式に否定的な態度を示している。
つまり、米朝いずれからも朝鮮半島の非核化交渉をいかに再開していくかが見えないのである。バイデン氏には、トランプ氏のような個人的な方法で金正恩総書記に働きかける意図がないのは分かるが、何らかの方法で政治的な意志を示さないと何事も動かない。非核化交渉を再開しようという事務的な働きかけだけでは、北朝鮮は乗ってこないだろう。
韓国の文在寅大統領は、平昌オリンピックの例に倣って東京オリンピックでも南北合同チームを結成し北朝鮮との関係改善のきっかけを作りたい考えである。菅首相に特使を派遣してその可能性を探ってきたこともあった。文大統領は今でもそのような願望を維持していると推測されるが、今の状況は2018年と大きく違っている。第1に、前述した、バイデン大統領には個人的に北朝鮮との関係を動かそうという意思がないこと、第2に、文大統領の国内での支持が著しく落ちており、新しい政策を打ち出す余裕がなくなっていることである。3年前にように、文大統領が米国と北朝鮮との間を取り持つ状況ではなくなっているのである。
文大統領は北朝鮮からすげなくされているどころか、あからさまな敵意を見せつけられている。韓国が米朝間で役割を果たす可能性はほとんどなくなっている。
日本は、本来、米朝関係の進展についても、また朝鮮半島の非核化についても果たすべき役割があるが、安倍政権においては北朝鮮の脅威をとなえ、かつ、拉致問題を解決しない北朝鮮を非難し、そうすることによってトランプ大統領との協力関係を作り上げてきた。しかし、客観状況が変化し、日本としても自ら行動することが必要になると、急きょ態度を修正し、「無条件で金総書記と会う用意がある」と表明した。
菅首相はこのような安倍元首相の路線を踏襲するのだろうか。バイデン大統領と安全保障上の見解を共有し、米国との親密な関係を再確認することは可能であるし、それほど難しくない。しかし、それだけでは日本の本当の役割を果たすことにならない。金総書記を本気にさせることもできない。
菅首相は、バイデン大統領に対し、拉致問題解決のため協力を求める考えである。しかし、物事は別の側面からも見る必要がある。金総書記は2014年に拉致問題を含め日本との関係を打開しようとしたが、その結果は金氏の期待通りにならなかったのではないか。この時に起こったことを無視しては拉致問題の解決もおぼつかない。
日米首脳会談2021
4月16日にワシントンDCで行われる日米首脳会談では、バイデン政権が現在検討中の北朝鮮政策の検討状況について説明が行われるであろう。この会談に関して、当研究所は4月9日付で米朝間の最大の課題である信頼関係の構築について論じたが、北朝鮮に関する主要なイッシューを補足的に見ておきたい。カレントな問題としては、北朝鮮による新型戦術誘導ミサイルの実験とSLBM搭載の潜水艦の建造がある。朝鮮中央通信が3月26日に報道した、前日の新型戦術誘導ミサイルの発射実験である。発射されたのは2発で、日本海上に設定した600キロ先の目標を「正確に打撃した」という。ただし、金正恩総書記は発射実験に立ち会わなかった。
また、北朝鮮は弾道ミサイルを搭載できる新型潜水艦の建造を終えたと報道された。SLBM3発を搭載できる3千トン超の大きさだという。
4月15日の金日成主席の誕生日を祝賀するとともに、日米首脳会談に水をかける狙いも込められているようだ。
しかし、日米首脳会談ではミサイル発射と潜水艦問題は言及されても主要な問題にならない。バイデン大統領にとっても、菅首相にとってももっと根本的な問題がある。
米国としては、2018年4月、北朝鮮が行った核と大陸間弾道弾(ICBM)などの実験停止表明と同年6月12日のトランプ大統領と金正恩総書記との合意(共同声明)内容は、朝鮮半島の非核化問題を含め、今後も維持する必要があるはずである。しかし、バイデン大統領は、トランプ大統領が行ったような金正恩総書記との直接会談には批判的だと伝えられるなど、現状を動かそうとする政治的意図は見えてこない。
一方北朝鮮は、外務次官レベルだが、米国からの非公式の打診について「米国の時間稼ぎに応じる必要はなく、無視する」とそっけなく、かつ、シンガポール会談のような方式に否定的な態度を示している。
つまり、米朝いずれからも朝鮮半島の非核化交渉をいかに再開していくかが見えないのである。バイデン氏には、トランプ氏のような個人的な方法で金正恩総書記に働きかける意図がないのは分かるが、何らかの方法で政治的な意志を示さないと何事も動かない。非核化交渉を再開しようという事務的な働きかけだけでは、北朝鮮は乗ってこないだろう。
韓国の文在寅大統領は、平昌オリンピックの例に倣って東京オリンピックでも南北合同チームを結成し北朝鮮との関係改善のきっかけを作りたい考えである。菅首相に特使を派遣してその可能性を探ってきたこともあった。文大統領は今でもそのような願望を維持していると推測されるが、今の状況は2018年と大きく違っている。第1に、前述した、バイデン大統領には個人的に北朝鮮との関係を動かそうという意思がないこと、第2に、文大統領の国内での支持が著しく落ちており、新しい政策を打ち出す余裕がなくなっていることである。3年前にように、文大統領が米国と北朝鮮との間を取り持つ状況ではなくなっているのである。
文大統領は北朝鮮からすげなくされているどころか、あからさまな敵意を見せつけられている。韓国が米朝間で役割を果たす可能性はほとんどなくなっている。
日本は、本来、米朝関係の進展についても、また朝鮮半島の非核化についても果たすべき役割があるが、安倍政権においては北朝鮮の脅威をとなえ、かつ、拉致問題を解決しない北朝鮮を非難し、そうすることによってトランプ大統領との協力関係を作り上げてきた。しかし、客観状況が変化し、日本としても自ら行動することが必要になると、急きょ態度を修正し、「無条件で金総書記と会う用意がある」と表明した。
菅首相はこのような安倍元首相の路線を踏襲するのだろうか。バイデン大統領と安全保障上の見解を共有し、米国との親密な関係を再確認することは可能であるし、それほど難しくない。しかし、それだけでは日本の本当の役割を果たすことにならない。金総書記を本気にさせることもできない。
菅首相は、バイデン大統領に対し、拉致問題解決のため協力を求める考えである。しかし、物事は別の側面からも見る必要がある。金総書記は2014年に拉致問題を含め日本との関係を打開しようとしたが、その結果は金氏の期待通りにならなかったのではないか。この時に起こったことを無視しては拉致問題の解決もおぼつかない。
2021.04.09
バイデン政権としての北朝鮮政策は現在検討中と聞くが、①北朝鮮による核とICBMの実験停止の継続、②北朝鮮に対する国連および米国による制裁の実行・維持、③非核化協議の再開、を中心に構成されると思われる。この3つの問題はお互いに関連しあっており、前進させるか否かは、バイデン大統領と金正恩総書記の政治的な意思にかかっている。前政権においてはトランプ前大統領の個人的な関心と働きかけが金総書記との3回の首脳会談を実現する原動力となった。
バイデン大統領にはトランプ氏のような北朝鮮に対する特別の関心はなさそうだ。そうであれば、北朝鮮についても、外交のプロの意見と手順を重視する実務的な姿勢が強く出る可能性があるが、いずれにしても米朝間にはどうしても乗り越えなければならない問題がある。
最大の問題は米朝双方が、おたがいに信頼していないことである。米国から見れば、米国を信頼しないのは北朝鮮の見方が間違っているからであり、信頼性の問題などありえないだろう。しかし北朝鮮から見れば、米国は危険な国であり、北朝鮮を敵視している。その証拠に米韓両軍は毎年北朝鮮を仮想敵国とする演習を行っている。制裁も科している。
非核化交渉においても、結局信頼性の欠如が足かせとなった。米国は、非核化を実行するにはいったんすべての核をテーブルに乗せる必要がある、と主張した。これに対し北朝鮮は段階的核廃棄を主張し、結局折り合いはつかなかった。北朝鮮としては、すべての核をさらけ出すと米国は攻撃してくる恐れがあると思ったのであり、米国がそんなことはあり得ないと言っても、北朝鮮は信用しない。1990年代の中葉、米国政府が北朝鮮を攻撃することの適否を検討したことがあったのは世界中に知られている。あながち北朝鮮だけの被害妄想ではないのである。
一方、米国としては、段階的非核化ではどのくらいの核を隠しているかわからない。廃棄したのは北朝鮮が痛痒を感じないものばかりかもしれない。段階的非核化は非核化を実行しない隠れ蓑になる、とみる。
トランプ氏の場合は、そのような両者対立の状態を動かす意欲とアイデアがあり、核ミサイルの実験停止という効果を上げることができた。外交面でトランプ氏は様々な問題を起こしたが、核ミサイルの実験停止は日本から見ても積極的に評価できることであった。
バイデン氏の場合は未知数であり、これまで知られていることから判断すると、北朝鮮について新機軸を考える必要はないということになるかもしれないが、核ミサイルは日米だけでなく世界の問題であり、バイデン政権においても非核化交渉を進めてもらいたいし、信頼性の壁を何とか乗り越える工夫を期待したい。それは不可能でないはずである。
北朝鮮と米国が乗り越えなければならないこと
4月16日にワシントンDCで行われる菅首相とバイデン大統領との会談では、北朝鮮が議題の一つになる。バイデン政権としての北朝鮮政策は現在検討中と聞くが、①北朝鮮による核とICBMの実験停止の継続、②北朝鮮に対する国連および米国による制裁の実行・維持、③非核化協議の再開、を中心に構成されると思われる。この3つの問題はお互いに関連しあっており、前進させるか否かは、バイデン大統領と金正恩総書記の政治的な意思にかかっている。前政権においてはトランプ前大統領の個人的な関心と働きかけが金総書記との3回の首脳会談を実現する原動力となった。
バイデン大統領にはトランプ氏のような北朝鮮に対する特別の関心はなさそうだ。そうであれば、北朝鮮についても、外交のプロの意見と手順を重視する実務的な姿勢が強く出る可能性があるが、いずれにしても米朝間にはどうしても乗り越えなければならない問題がある。
最大の問題は米朝双方が、おたがいに信頼していないことである。米国から見れば、米国を信頼しないのは北朝鮮の見方が間違っているからであり、信頼性の問題などありえないだろう。しかし北朝鮮から見れば、米国は危険な国であり、北朝鮮を敵視している。その証拠に米韓両軍は毎年北朝鮮を仮想敵国とする演習を行っている。制裁も科している。
非核化交渉においても、結局信頼性の欠如が足かせとなった。米国は、非核化を実行するにはいったんすべての核をテーブルに乗せる必要がある、と主張した。これに対し北朝鮮は段階的核廃棄を主張し、結局折り合いはつかなかった。北朝鮮としては、すべての核をさらけ出すと米国は攻撃してくる恐れがあると思ったのであり、米国がそんなことはあり得ないと言っても、北朝鮮は信用しない。1990年代の中葉、米国政府が北朝鮮を攻撃することの適否を検討したことがあったのは世界中に知られている。あながち北朝鮮だけの被害妄想ではないのである。
一方、米国としては、段階的非核化ではどのくらいの核を隠しているかわからない。廃棄したのは北朝鮮が痛痒を感じないものばかりかもしれない。段階的非核化は非核化を実行しない隠れ蓑になる、とみる。
トランプ氏の場合は、そのような両者対立の状態を動かす意欲とアイデアがあり、核ミサイルの実験停止という効果を上げることができた。外交面でトランプ氏は様々な問題を起こしたが、核ミサイルの実験停止は日本から見ても積極的に評価できることであった。
バイデン氏の場合は未知数であり、これまで知られていることから判断すると、北朝鮮について新機軸を考える必要はないということになるかもしれないが、核ミサイルは日米だけでなく世界の問題であり、バイデン政権においても非核化交渉を進めてもらいたいし、信頼性の壁を何とか乗り越える工夫を期待したい。それは不可能でないはずである。
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