平和外交研究所

2013年5月

2013.05.10

沖縄の帰属未定論

「侵略という言葉は定義されていない」と主張する人は、日本が中国や韓国に対して行なった行動をどのように表現するのだろうか。「侵略」という言葉が絶対的に必要というわけではない。
もし、「侵略」という言葉が定義されていないからという理由で何も言わないのであれば、それはそれで一つの意思表示であるが、そのような態度を取ることには賛成できない。中国や韓国のみならず、米国も厳しい態度を取る可能性がある。慰安婦問題や村山談話についてはすでに黄色信号というより、赤信号に近いものが点いている。
また、もし、日本は何も過ちを犯していなかったという主張をするのであれば、それは日本国民の意思でもないし、アジアの諸国と友好関係を維持することも困難になるだろう。さらに、憲法の言う「国際社会において名誉ある地位を占める」ことはできなくなるだろうし、「いずれの国家も自国のことのみに専念して他国を無視してはならない」ことに反することになるであろう。
「沖縄の帰属は未解決」と人民日報が言い出した。これは尖閣諸島問題と関連がある暴論であるのはもちろんであるが、歴史問題で中韓のみならず米国とも認識を共有でき、日本が孤立することを見越して始めた行動ではないか。日本の指導者は国際情勢に対する感度を高めてほしい。

2013.05.03

中国は北朝鮮を助けるか

北朝鮮がもし韓国や米国と戦争状態に陥った場合、中国は朝鮮戦争の時のように北朝鮮に援軍を送るか、一つの話題になっている。中国の新聞にもこれに関する記事が散見されるが、北朝鮮側でもこの問題はかなり意識しているらしい。4月27日の労働新聞が「大国に依存するだけでは主権を守ることはできない」という記事を掲載していることを中国系の新聞が報道している。
北朝鮮が、中国に依存するだけではその安全を確保することができないと考えるようになったのは、とくに冷戦の末期、韓国が北朝鮮の友好国であった中国やソ連と相次いで国交を樹立するようになって以来である。
現在は、状況が大きく違っている。共産主義運動は過去のことである。中国は豊かになり、米国と戦争すると失うものがあまりに大きい。韓国との関係はますます緊密化している。ロシアも北朝鮮を支持しないであろう。

2013.05.02

米国での銃規制への抵抗

米国でまた銃により無辜の民が殺害された。加害者は5歳の男児で、被害者は2歳の妹だという。全米ライフル協会(NRA)は銃規制に反対して、悪いのは銃でなく、それを使う人であり、使い方が誤っているからだ、と主張している。今回も同じことを言うのだろうか。5歳の子に責任はないであろう。母親は、その銃に弾が残っていることに気付いていなかったそうであり、親の監督責任は当然問われる。しかし、すべての母親が完ぺきな人間なのではなく、彼女たちがミスを犯す危険は銃が氾濫していればいるほど高くなる。ミスを犯す危険と銃に頼る傾向を切り離すことはできないのではないか。

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