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2014.01.04

吳康民の「普遍的価値」批判の批判

吳康民(香港の左派。全人代の代表にもなった)による「普遍的価値」批判の批判を『明報』が掲載している(1月3日)。その要点である。

○毛沢東生誕120周年記念に大陸ではまた「普遍的価値」批判が起こっている。この批判は数年前から始まったものであり、「普遍的価値」とは米国式の民主政治、ブルジョワの価値を称揚するものだととらえており、一部の最高指導者が批判して以来猛獣をあふれさせる(洪水猛獣)ような状況になった。「普遍的価値」は、ブルジョワが社会主義を平和的に変革する精神的武器、砂糖でくるんだ毒薬とみなしている。
○前国務院総理の温家宝は「民主、法制、自由、人権、平等、博愛などは資本主義に特有のことではない。全世界が長年の歴史において共に形成してきた文明の成果である。全人類が共に追求する価値観である」と言ったことがあるが、この発言は裏で批判された。(注 吳康民は温家宝と近い関係にあると言われている)
○しかし、「普遍的価値」を批判する人は、それが何か、本当に分かっているのか。「普遍的価値」は中国の憲法にも明記されている。(注 これはよく言われることであるが、問題は中国では共産党の事実上の一党独裁制の下で、憲法が遵守されていないところにあるので、この議論はあまり意味がない)
○「普遍的価値」を批判する人は、「普遍的な発展の道」と混同している。どの国にも国情があり、同じでないので発展の道筋が異なるのは当然である。
○もう一つの問題は、一部に政治改革に反対する勢力がいることであり、彼らは既得権益を失うことを恐れている「権貴経済集団(権力と富を独占する集団)」である。この圧力は確かに強いが、政治体制改革がこれに影響されてはならない。


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