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2015.04.08

(短文)北京大学教授の領土問題解決法‐国際司法裁判所に委ねるのがよい

 北京大学の日本問題専門である梁雲祥教授は、2月24日付の「共識網」サイトで、領土問題の解決について語っている。次に引用するように非常に理性的な見解である。

「中国は国際司法裁判所の強制管轄を受け入れていない。しかしそれは人に与える印象がよくない。司法手続きにしたがって国際紛争を解決することを望まないと中国は不利になる。中国が真の大国になるには、最後は法律にしたがって解決することが必要である。今直ちに国際司法裁判所に行くべしというのではない、そうすれば中国は必ず不利になる。
「南シナ海の九段線以内の島はすべて中国領だ」「釣魚台は中国のものだ」と単純に主張すべきでない。事実を示さなければならない。結局法律にしたがって国際紛争を解決することが必要だ。日本、フィリピン、ベトナムに主張させればよい。すべて出させてその上で外交交渉をする。他国の主張をすべて国民が見られるようにした上で交渉すべきである。交渉がまとまらなければ国際司法裁判所に行く。国際司法裁判所は公正だ。判決で中国が負ければそれに服すればよい。しかし、それには時間が必要だ。最近、フィリピンは南シナ海の問題を国際仲裁裁判に委ねようとした。これを拒否するのも結構だ。しかし、フィリピンは法律の定めにしたがって一歩一歩進んだ。他の国は当然これを見ている。これで現状が変わるわけではないが、中国に対する心象は変わる。他の国はすべてフィリピンに同情するだろう。」

私はいずれ梁雲祥教授に会い、意見交換しようと思っている。

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