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朝鮮半島

2018.04.12

拉致問題を日本として解決する必要がある

 安倍首相は、4月17,18日にトランプ大統領と会談し、拉致問題の解決に向け協力を求める。日米間ではすでに事前の折衝が行われており、米政府の高官は、米朝首脳会談で日本人の拉致問題を提起することになっていると述べたという。ただし、別の高官は、協議での優先順位には差があると述べたともいう。米国にとって北朝鮮の非核化が最優先課題であることは明らかだ。
 
 一方、韓国を訪問中の河野外相は11日、文在寅大統領、康京和外相と相次いで会談した。拉致問題については、河野外相は康外相に対し、「27日に予定されている南北首脳会談の場でぜひ取り上げていただきたい」と求めたが、康氏は「現段階でどんな問題を議題にするかはわからない」と回答した。ただし、これは韓国側の説明だ。日本側ではこの点について説明していないことを見ると、日本側が期待していた「議題にする確約」は得られなかったらしい。
 ともかく、日本が拉致問題について米国および韓国の協力を求めるのは当然だし、日本政府の努力を積極的に評価したい。

 しかし、日本は、拉致問題の解決について米韓に協力を求めるだけで足りない。日本自身の解決努力が第一に必要である。日本が自ら解決の努力をしてこそ、第三国に協力を求めることができる。
 しかるに、政府は総論的、あるいは原則論的に努力するとは言うが、実際どのような努力をしているのか。見えないし、日本政府は説明しない。安倍首相は、拉致被害者の家族に、「日本としては、何よりも大切な拉致問題が置いていかれては決してならない。日本の立場を改めて説明する」と述べたが、日本政府自身としてどのように努力しているのかについては説明しなかったのではないか。
 日本政府には、拉致問題を解決できないのは北朝鮮側に責任があるという考えもあるだろう。我々としても、北朝鮮がこの解決のためどのような努力をしているのかよくわからないが、かりに、北朝鮮が何もしていなくても日本は自ら努力すべきである。
 
 具体的には、二つの疑問がある。
 一つは、拉致問題に関する「特別調査」の結果について、日本と北朝鮮の立場が違っている。北朝鮮は特別調査の結果を日本側に伝えたと主張しているが、日本側は受け取っていないという。この立場の違いを解消するのが先決である。拉致については機微な問題があるが、調査結果を提供した、いや、受け取っていないというのは事務的なことであり、一刻も早く解消すべきである。
 
 第二は、横田めぐみさんの「遺骨」についても日本と北朝鮮の立場は異なっている。北朝鮮から提供された「遺骨」は横田めぐみさんのものではないと日本政府は判断したが、その根拠とされたDNA鑑定については、日本においても、疑義が提出されている。しかし、日本政府は鑑定の信頼性にまで踏み込んだ説明をしていない。また、鑑定をした専門家に対するアクセスをシャットアウトしているともいわれている。
 ともかく、日本政府はこの点についても立場の相違を解消するため努力すべきである。

 日本が自ら努力しているか否かは、米国や韓国にとっても重要なはずである。どちらも外交的な儀礼は欠かさず、丁寧に対応するだろうが、日本が自助努力をしているか、注視していることは間違いない。

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