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2016.04.12

(短評)ケリー長官の被爆地訪問の印象

 G7外相会合について昨日もコメントしたが、それは「核軍縮および不拡散に関する広島宣言」、つまり、外相会合での議論の結論についてであった。

 ケリー長官は、原爆資料館や原爆ドームなどを訪問した印象として、「感極まるものだったことを個人レベルで表明したい」「驚異的」で「人間としてのすべての感受性を揺さぶられる衝撃的な展示だった」と語ったと伝えられている。メディアによって報道内容に若干の相違はあるが、感極まったこと、驚いたこと、それに極度に強い衝撃であったことなどの点ではほぼ共通している。
 各国の報道を丹念に調べていく余裕はないが、他の外相も同様だったと思われる。そして、外相たちがこのような経験をしたことが今次会合の最大の成果だ。
 
 もちろん、その衝撃から核兵器の非人道性についての確信へ、さらには廃絶に進んでもらいたいと思う。しかし、そのためには、政治的な問題も絡んでくる。そのレベルになると、各国の考えは一致していない。

 実は、今回の会合で外相たちが体験したことも他の人には共有されていない。外相たちは広島へ来る前から核兵器についての知識を持っていたが、その知識は原体験がないうえで得た知識に過ぎず、核爆発の実相を知っておれば知識もおのずと違ってきたはずだ。
 だから、外相たちが被爆体験を多少なりとも共有したことは大きな前進だったと思う。
 次はもちろん世界の指導者たちによる被爆地訪問だ。

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