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2019.07.03

韓国向け輸出の規制

 日本政府は7月1日、韓国への輸出を規制する措置を発表した。具体的な内容は、韓国の主要産業である半導体製造などに使われる化学製品3品目の輸出を難しくすることと、安全保障上問題がない国として輸出手続きを簡略化する優遇措置を廃止することである。

 規制される3品目とは、スマートフォンやテレビのディスプレーに使われるフッ化ポリイミド、半導体基板に塗る感光材のレジスト、半導体洗浄に使うフッ化水素であり、いずれも日本企業が世界的に高い生産シェアを持っている。輸出しないことにしたのではなく、企業ごとに一定期間を定めて包括的に許可を与えるというこれまでのやり方を変え、輸出1件ごとに審査や許可を必要にすることであるが、韓国企業にとっては大きなダメージとなろう。

 輸出手続きの簡略化については、日本政府は従来(2004年以来)安全保障上問題がない国は「ホワイト国」として、貿易管理上優遇措置を認めていたが、今回、韓国を「ホワイト国」のリストから外すこととした。とくに問題になるのは、本来民生用だが軍事転用が可能な技術や製品、いわゆる「汎用品」であり、今後は、3品目以外でも韓国に輸出する際には、原則個別に許可が必要になる。そうなると輸出に強いブレーキがかかることは必至である。
 
 日本政府は、今回の規制措置は元徴用工問題への対抗措置ではないと否定する一方で、韓国政府が仲裁など日韓請求権協定で決められている解決に応じようとしないことを問題視していることも述べている。政府はこのようによく分からない説明をしているが、今回の規制は韓国政府が責任を果たさないことへの対抗措置であることは誰の目にも明らかである。もし韓国政府の側に問題がないのであれば、今回の規制措置はまったく理由が立たない。

 今回の規制措置についてはWTOに提訴され、負ける危険が大きいと指摘されている。それも大事なことだが、要するに、韓国に対してこのような規制をするのが適切かが問題である。

 第1に、日本側の規制措置は、徴用工問題に関する韓国政府の対応(のまずさ)と比し、バランスが取れているか。バランスの取れない措置を取ってはならないことは国際関係の常識である。

 第2に、韓国政府は徴用工問題などについてこれまで理不尽な対応をして来たが、今回の規制措置により、日本政府はもっと問題のあることをすることになる。つまり、立場は逆転する。

 第3に、今回の措置に踏み切ったことについては、日本側に「韓国政府を懲らしめてやろう」という気持ちがあるのではないか。この観察が正しければ、日本政府は国際的に支持されないどころか、強い反発を受けるだろう。

 第4に、今回の措置について外交当局はどのような役割を果たしたのか疑問がわいてくる。この疑問はとりもなおさず、日本政府に対する疑問である。日本政府には国際感覚を軽視しないよう求めたい。

 第5に、今回の措置はできるだけ早期に撤廃すべきである。少しのきっかけでもよい。

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