平和外交研究所

8月, 2013 - 平和外交研究所 - Page 9

2013.08.08

尖閣諸島問題に関する中国批判

尖閣諸島問題について、「猫眼看人」という中国語の論壇に論評が出ている。
「猫眼看人」は「凱迪社区(kdnet)」という名称の民主派サイトが流しており、同サイトは中国語で最も影響力があると自認しているが、中国の検索エンジンである「百度」などは、これは「失意」の右派が運営しており、愛国者や左派の意見を排除しているとけなしている。
「猫眼看人」は昨2012年から尖閣諸島は日本の領土であるという意見を流している。
以上を前提に読む必要があるが、この論評の内容は次のとおりである。

「尖閣諸島をめぐる争いの激化は2年になろうとしている。フィリピンでは2年以上が経過している。これら争いの勝負と特質を分析してみたい。中国は全面的に動けなくなっており、また、中国にとって深刻な損害を与え、中国の国際環境は悪化し、中国の「生存空間」は大幅に圧縮され、中国の今後の発展にとって不利な影響を及ぼしている。どちらの争いにおいても、進むも退くも困難な状況にある。世界のどの国も中国を支持してくれていない。」

(以下は抜粋)
「初め、中国は大きく出て相手を怖がらせようとした。戦わずして戦意を失わせようとしたのであるが、逆に強い態度で対応され、中国との話し合いを中断するとまで言わせてしまった。中国は下りようにも階段がなくなっている。」
「この問題で、中国は道理をわきまえない国家であるという印象を与えてしまった。」
「日本はこの問題を国際司法裁判所に持ちこもうとしている。フィリピンはすでに提訴に踏み切った。こうなると中国は出口のない袋小路に追い込まれたも同然だ。もし中国がICJに持ち込むのを拒否すると、中国はびくつき道理に反しているという印象を世界に与えるだろう。」
「米軍がアジアに戻り、日本が軍国主義を復活させるのに口実を与える。」
「日本は尖閣諸島を130年余り支配し、フィリピンは数十年占領している。現在の中国の実力ではこれらを取り戻すのは不可能である。」

2013.08.05

民主化運動批判の「王小石」論文

8月1日、新華社網が「王小石」名義の「中国がもし不安定化する(動蕩)とソ連の場合よりも悲惨なことになる」という論評を流した。そのなかで、筆者は、ソ連解体後の諸々の困難をあげ、中国のインターネットで民主主義と憲法擁護を論じる「右派」や中国の民衆を痛烈に批判している、と多維新聞が報道している。
この「王小石」は実在の人物でないそうで、インターネットでは本人探しが行なわれ、文章の癖などを比較検討した結果、この人物は社会科学院の党組副書記兼副院長の李慎明であることが判明したというコメントもついている。
この文章が民主化の要求をいさめていることは明らかであるが、なぜそのようなことを今、大々的に問題にしているのか。

2013.08.04

高崗の記念碑

高崗記念碑の竣工式が6月23日行われたという。8月2日の鳳凰網(香港のフェニックス・テレビ)が写真付きで報道している。死亡したのは1954年であり、毛沢東、劉少奇、周恩来、鄧小平らと対立し、批判されたのが原因であるというのは歴史事実である。
部分的であるにせよ、この人物を誰が名誉回復しているのか。中共中央が認めていないはずはない。背景は何か。

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